こんにちは。salt(@salt3123)です。
只今絶賛公演中の月組エリザベートの感想その1です。
前提として、
・大劇場のライブビューイングと東京公演1回の観劇した段階
・エリザベートの楽曲はいいなって思うけど、話はあまり好きではなかった(いくつか観たけど)
・ひとりエリザとかできない素人
の感想です。
結論から言ってしまうと、私はこの月組エリザベートで初めて「エリザベートっておもしろいんだ!」と感じました。
エリザベート経験値がいい具合にたまってきたところでの、大好きな月組! というタイミングもあったのかもしれませんが、好きな作品が増えたのはとてもうれしいです!
感想その2はこちら。
関連:月組「エリザベート」感想②月城ルキーニ、暁ルドルフ&蘭世ルドルフ(少年)そして海乃ヴィンディッシュ嬢について。
珠城りょうさん@トートについて
トート=「死」だと初めて納得した
トートがシシィの中にある「死」なんだと、自然に納得した気持ちがこみ上げた。シシィは「自分」と対峙してるんだなぁって。
トート=死なんだというのを初めて納得した気がした。
— salt (@salt3123) 2018年10月1日
すとんと腑に落ちて、めちゃめちゃ感動しました!トート=死なんだ!!って。さんざん言われていたのに、今回の腑に落ちっぷりがもう…たまちゃぴー!!月組ぃ!っていう。エリザの「お話」を今回初めて「面白い」と思って感動でした…。すごいですよね。
— salt (@salt3123) 2018年10月1日
トート=「死」というのはもちろん前から知識としてありましたが、お芝居の中で自然とそう感じたのは今回が初めてでした。
トートはシシィの中から生まれた「死」の概念なんだな。トートとシシィが対峙するところ。これは自分自身と対峙してるんだなと。
珠城さんトートもすごくよかった!!
自然とそこにある感じ。が、「死」らしいというか。死って本当は誰のそばにもあるもの。古い友人のように生まれたときから自然とそばにあるもの。そういうトート(=死)だったように思える。ルドルフとの絡みは今まで感じたことのないような気持ちになったんだよね— salt (@salt3123) 2018年10月1日
私にとっての珠城さんトートの「核」は、もうこれにつきます。
まさに「死」じゃないか!! って観ていて震えましたもん。
特にこれを感じたのは、暁さんルドルフとの銀橋での「闇が広がる」の場面でした。自然とそばにいるのが本当に「死」だなぁって。
もう、同じことしか言えないんですけど。でも「死」って本来そうじゃないですか。
今の時代ではタブー視されることも多いけど、本当は誰のそばにも等しくあるもの。遠くにあるようで、ふと気がつくと近くにいたりする。
ああそうか、気がついていなかったけど、ずっと近くにいたのねってなることもある。生まれたときから、私たちは「死」と隣り合わせで生きているんですよね。
安らぎとラストシーンとたまちゃぴと
あと珠城さんトートに感じたのは「安らぎ」。
激動の人生を生きて、とうとうこの世では「安らげる居所」を見つけられなかったシシィ。
ラストの昇天する場面で、トートの胸の中に飛び込むシシィに、とうとうたどり着けてよかったね、シシィ、と。
深い安堵と幸福感を覚えたんですよね。やっと安らげる居所を見つけたんだねって。
これまた初めて感じたんですよね。
いやほんと、最高すぎました。いつも楽しみにしてるフィナーレに、始まるのちょっと待ってくれと思ったのは初めてです…。余韻を味わいたすぎるラストシーンでした…。素直に「幸福なシーン」に思えたのも初めてでした…。
— salt (@salt3123) 2018年10月30日
そうそう、その後のフィナーレも最高!!で即刻みやちゃんに魂を吸い取られたんですけどね!ほんとにほんとにじんわりと染み入って、心が震えるラストシーンでした…。
— salt (@salt3123) 2018年10月30日
改めて、私、珠城さんトートが好きかもしれない。
シシィが自分から来てくれるまで、そっとつかず離れずの距離感で見守っていてくれる感じとか、安らぎを感じさせてくれるところとか。
これって珠城りょうと愛希れいかの関係性にも似通ってますよねぇ。
今月のグラフでのちゃぴちゃん(愛希さん)の卒業特集で、前月組トップさんの龍真咲さんが卒業されて、珠城さんと組むことになって。
学年の近さもあってどう接したらいいのかわからないちゃぴちゃんに、ちゃぴの心が決まるまで何も言わないでただ見守っていたという珠城さん。
今回の月組エリザベートでのトートとシシィに感じた印象そのものじゃないか……尊い……。
たまちゃぴサヨナラ対談。2人の絆が深すぎるし、珠城さんが理想の彼氏すぎる…。理解して黙って待っていてくれたのね。
— salt (@salt3123) 2018年10月20日
その他こまごま
死は逃げ場ではない! のあと、壁に向かってうなだれるところ。
せっかく死ぬって言ったのに、俺何やってるんだろう……という「黄泉の帝王であること」と「シシィへの恋愛感情」で苦悩する感じが伝わって興味深かったです。
かわいさもあるんだけど、やりすぎてない感じが好きです!
珠城さんトート、目が黒光りしていて、シシィのリボンをとる指先がセクシーで息を呑みました!
大劇場千秋楽での挨拶を見て感じたこと
ちゃぴちゃんのサヨナラショーがあって。
その段階ですでに月城さんとかほとんど泣きそうに見えましたし、大階段の下で全員待機の時には下級生も副組長の光月るうさんも頬が光っていたんですよね。
こっちも寂しくて、皆さまのそういう表情にさらに心が揺さぶられて。
そんな状況で、珠城さんが最後の挨拶に立たれたんですけど。
なんかもう、ほっとしたんですよね。しっかりした口調でお話されていたんです。
予科本科から一緒だったんだもの、きっと誰より寂しいのは珠城さんでしょうにね。
あの揺るぎのなさは本当に貴重な真ん中の資質だなぁと思いました。
村千秋楽、組子も観客も泣いて感情が揺れている状況でも、珠城さんはいつも通りの揺るぎなさで挨拶されて、私はそれにすごく救われたこと思い出した。いつもそうやって受け止めてくれる彼女の、本当の心の中は?大きな人の支えになる人がちゃんといてくれるといいなって深夜だから重めなことを思ったり
— salt (@salt3123) 2018年10月20日
愛希れいかさん@シシィについて
村千秋楽ライビュの時点では、期待通りの素晴らしいエリザベート! という感想でした。
ちゃぴちゃんはダンスの人というイメージが強かったけど、「私だけに」も高音が伸びていて映像だったけど、ビリビリ心に響きました。
東京で、生の舞台を観劇した際には、シシィに一番感情移入しました。
今まで、私あんまりエリザベート(人物)好きじゃなかったんですよ。
だって、ひどいじゃないですか! あれだけ必死にルドルフを取り返しておきながら、その後放置って! 一番つらい時も寄り添ってあげないし。
だから好きじゃない、というかもっと積極的にほとんど嫌いに近い感情。そういうふうにしか生きられなかったんだよ。仕方がない、とも思うんですけどね。
でも今回のちゃぴシシィは、哀しみすら感じてしまって、嫌いになれなかった。
合わない世界の中で必死にもがいて、生きてる。
シシィだって、誰にも助けてもらえなかったんだよなぁと思って。
そうそう、今回のエリザベート、シシィのパパとシシィとルドルフ。同じラインだと感じたんですよね。
だから、ルドルフの鏡だから~の歌がこれまた深く納得したんですよ。
自分自身と、自分の暮らす世界と、どこか合わなくて、自由を愛していて羽ばたきたがっている。
親に憧れているけど、その親だって手を差し伸べてくれるわけでも、この世界から連れ出してくれるわけでもない。
パパはまだ暮らす世界が強固じゃなかったからよかったし、シシィにはその強さがあったからなんとか生き抜いて、でもルドルフにはその強さもなかったから、あの悲劇を回避することはできなかった。
今回のエリザベートを面白いと思えた要因の一つとして、シシィを嫌いになれなかったこと、むしろ感情移入したということも大きいと思います。
たまちゃぴの同等のエネルギーが最高
銀橋での『私が踊る時』はもう、たまちゃぴの真骨頂でしたよね!!
同じレベルのエネルギーでぶつかり合う。バチバチした二人のデュエット、ダンスでも歌でも本当にいつも癖にささるんです!
銀橋で大ナンバー歌ってます! という客席に向けた感じじゃなくて、本当にお互いがお互いに向けてそのエネルギーを発してる感じとかたまらなかった。
で、受け止め合ってるんですよね、そのエネルギーを。トートとシシィとして。
珠トートの帝王感にちゃぴシシィも全然負けてないの。対等なんです、二人が。
支配しようとしてくる「死」に抗うんじゃなくて、しっかりと自分の主張をしてるの。
抗ってる段階だと、やっぱりそうさせる側が勝ってる部分があると思うんですけど、この二人は本当に対等なんですよ。
あー、こうやって感想書いていても、思い出してハクハクしてきます。
観ていてヒリヒリしたんですよ、たまらない!!
そもそも私、たまちゃぴのバチバチぶつかり合う、殺し愛のようなデュエットダンス大好きなんで。
BADDYやグランドホテルの死と愛のやつとかね!
本編後のショーでのデュエットダンスも最高だったなぁ。
トートとシシィでもあり、珠城りょうと愛希れいかとしての笑顔も垣間見せつつ踊る二人が最高すぎた。
美弥るりかさん@フランツについて
みやちゃんのお芝居がすごく細かくて、繊細で。フランツを立体的に感じた。優しすぎるひと。優しすぎて動けなくなってるひと、の印象。
— salt (@salt3123) 2018年10月1日
優しすぎるフランツ。どこか弱さのようなものを感じて。
シシィが大切なのは痛いほど伝わってくるのに、これまでの生い立ちや染みついている性格ゆえのどうしようもなさが哀しかったな。
フランツって難しい役だなぁと、なんだか改めて感じました。(いや、あなたどういうポジションなのって感じですけど)
演者さんによっての違いがすごく大きく出る役な気がします。
そして私自身、フランツさんに関してはまだまだわからないことばかり。
ちゃぴシシィとの夜のボートは染み入りました。
でも、村のライビュ直後にはこんなことつぶやいていたりして。
今回、トートはシシィの中の「死」だと強く感じたから(トート=シシィともいえる)、夜のボートの場面のフランツが「私たちは一つなんだ」というセリフの通じてなさが強烈だったな。シシィとフランツの相容れなさ。
— salt (@salt3123) 2018年10月1日
東京で観たときにはそうは感じなかったんですけどね。うーん、村ライビュでは一方通行な感じがしたんです、フランツのシシィへの愛が。
夜のボート、ジェンヌさんでも好きな場面にあげている方を何度か見ましたが、私自身はこれまであんまりそうでもなかったんです。
でも今回、東京で観たときは染み入ったなぁ。
美弥フランツが優しくて。そう、もう少し何かがずれていたら、この二人もうまく歩めたんじゃないだろうか、って東京では感じたんですよね。応えるシシィも、どことなく心開いてるように感じて。
また次に観たら違う感想になるのかしら…。
1幕ラストのトート、シシィ、フランツの場面はなんと拮抗した三角形だろうとゾクゾクしました!
恋愛の矢印がしっかりしていたからでしょうか。拮抗したトリデンテ大好きー!!
おわりに
まずは、たまちゃぴみやのお三方について、でした。
今回でエリザベートのお話も好きになったと思えたのは、そのまんまトートとシシィへの思いが変わったからだと思います。
トートへの理解も目からウロコでしたけど、まさかシシィに感情移入するとは。
毎回、(そうとしか生きられなかったのもわかるけど、もうちょっと何とかしようよ!)とどこか苛立ちのようなものを抱えながら観ていたのに。
面白いですね、舞台って。(などと言いつつ、次観たらまた変わったりして?)
そして始まる前から月組エリザに期待していた私って大正解などと自画自賛しつつ、My楽までに、とりあえず現時点での感想を全部書き上げ、たい、です…。
関連:月組「エリザベート」感想②月城ルキーニ、暁ルドルフ&蘭世ルドルフ(少年)そして海乃ヴィンディッシュ嬢について。
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