月組「Rain on Neptune」感想。月組@舞浜とっても楽しかった!

先月、とうに千秋楽を迎えてしまった月組舞浜アンフィシアター公演「Rain on Neptune」の感想です。

月組が大好きで、かつ今の真ん中三人大好き。タカヤくん(脚本演出の谷貴矢先生)の過去作も好き率が高く、舞浜アンフィシアターは、2018年の花組さん「Delight Holiday」がとても楽しかった記憶なので、今回の公演、本当に楽しみでした。そして実際めちゃくちゃ楽しかったです!

公式サイト:https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2022/rainonneptune/index.html

お芝居パート。

シャトーとネプチューンとれこうみと。

ゲーム好きなので、突然ゲームとリンクさせていますが、要は好きに決まってるじゃないですかということです。(FF6というのはファイナルファンタジー6というゲームのことです)

月城かなとさん演じるシャトーがわりとさっぱり、はっきりしているのが好きです。海乃美月さん演じるネプチューンへの矢印はあるけど、それが必ずしも恋愛の矢印ではないように感じられたのも個人的には好き。シャトーさんにはふんわりネプチューンを見守ってもらって、地球で彼女が求めるこたえを見つけて、その心が生まれた感情に追いつくころ、ガツッと恋愛色強めていったらいいんじゃないかなーと思いました。

あと周知の事実ですが、月城さんのビジュアルが最強に美しくて!カラコンによって、瞳の色が不可思議なのがさらに現実離れした世界での美しさを際立てているなぁと思いました。うみちゃん(海乃さん)のビジュアルもいわずもがなで、ネプチューンのあのお衣装で、無表情に舞う場面は目が離せませんでした。

二人だけじゃなくて、お衣装全員、全部素敵だったなー。タカヤくんの舞台のお衣装はいつも、ぽっぷでキュートで好きです。

少年シャトーの蘭尚樹くんのこと。

よかった~!語彙力ないけど、よかった~!ベルメール(うみちゃんが二役を演じている)をまっすぐに慕っている少年感すごくよかったです。

少年シャトーとベルメールの場面って、本当に過去の思い出、過去の記憶という空気に包まれていて、シャトーにとって、とても大切であると同時に、ベルメールを救えなかった悲しい記憶の世界でもあると思うのですが、その悲しさが空気にも溶け込んでいるような世界で。そういう世界だからこそ、まおまおくん(蘭くん)のひたむきさや澄んだまなざし、清廉な声などがとってもよかったんです。

この場面の、衣装や照明もよかったなぁ。こうして思い返していると、この公演のお芝居パートはあの暗闇にぽつりと浮かぶ円形のステージの世界を存分に利用したものだったんだなと思いました。

宝石ちゃんたちがかわいい。

男女ペアの宝石ちゃんたちがとにかくかわいくて、目が足りませんでした。各々キャラ立ちしてるものだから、全員見たくて目が足りない!(二回目)

鳳月杏さん(ちなつさん)演じるトリトンの前に、彼らからすると得体のしれない人間、ピック(夢奈瑠音くんが演じている)が乱入してきたときの反応とか。一星慧くんと白河りりちゃん演じるサファイアたちは、るねくんが背を向けるとファイティングポーズをとるんだけど、るねくんが振り返ると、しれっと、目そらしてファイティングポーズやめるんです。その変わり身の早さが面白かわいくて。

宝石ちゃんたちの中では位が高いっぽい、アレキサンドライト(千海華蘭さん)とオパール(佳城葵さんこと、やすちゃん)。顔は可愛いけど、結構上級生な男役です、なお二人が、感情のバリエーションがあまりない故の無垢さを表現してるのが、まあかわいいし、ギルティーでした。好き!

スターライトとシャドー。

台詞はなく、踊りのみで、これは、主人公シャトーの「光と影」なのか、記憶に漂う感情の欠片なのか。

(ちなみに上のつぶやきの一乃凜ちゃんは宝石のアクアマリンちゃんです。顔はかわいいのに雰囲気はどこかクールビューティでダンスバキバキなのとても好きでした!)

スターライト(=光)がセナアヤオト(彩音星凪くん)でシャドーがこありちゃん(菜々野ありちゃん)。

台詞があって、歌って跳ねてニコニコしている宝石ちゃんたちより、台詞がなくダンスのみのこの二人のほうが、感情表現が豊かにみえました。そう感じることで、やっぱり、あの宝石ちゃんたちは、どこか人間とは違う存在なんだなと思わされました。光と影も人間ではないんですけど、人間であるシャトーの心や記憶、想いの表現だと思うので。

……今、これを書きながら、スターライトとシャドーについて考えていたのですが、今更ながらちょっと不思議な存在ですよね。なんとなくどこかで見たか聞いたかしたような気がして、彼らはシャトーの心を表現している存在だと思っていたけど、シャトーとは別の、二人(シャトーとベルメール・ネプチューン)を見守ってくれている存在でもあるような。ロミジュリの愛と死のような…?

でも愛と死は敵対している空気も出していたけど、こちらの光と影は、共にそれぞれ見守っている雰囲気でした。それでいて「光」と「影」と名付けられた存在であるの、なんかいいな。それ自体はただの概念で、いいも悪いも、敵も味方もない。光があれば影があり、影があれば光もある。ただそういう概念であることとして存在しているのがいいな。

話は逸れますが、ロミジュリの愛と死、死が憎しみの役割も担っているような描写がたまにひっかかっていたんですよね。死と憎しみは別物じゃないのって。「死」それ自体は「悪」でも「憎しみ」でもないはずでは?

でも人間視点だと「死」は「悪」なのかな。私も死を恐れていますし、物語の中でさえ、悲しくて辛くて、できれば避けてほしいと願ってしまう概念ですし。

……と、このままいくと戻ってこれなくなってしまうので、話をRoN、セナアヤオトとこありちゃんに戻します!!

この二人、すごくよかったんですよー。特にこありちゃんの、愛情深い表情がすごく印象的。これ、光がセナアヤオトで、影がこありちゃんなのもまたいいなと思いました。なんか、一見逆にしそうじゃないですか。そこをあえてのこの配役!すきです。

シャトーの仲間たち。

シャトーの仲間、るねうーみちる、よかったです~!別箱ってこういうのがいいですよね。るねくんとうーちゃん(英かおとくん)が活躍していてうれしかったです。

るねくんは、舞台の外だとあんなにほわんとしてかわいいのに、こういう役だと頼れる兄貴になるんですよねえ。公演を見る前に、ナウオンでご本人が「一騎当千とか言ってる割に、勝ててない」と話しているのを見てしまったので、最初からそういう目で見てしまいました。確かに、あんまり勝ててない……かも……笑

うーちゃんのポップな扮装よかったです。服装のぽっぷさに、エンタテ(THE ENTERTAINER!:2016年星組)のミッチェルを思い出しました。オーシャンズ11のリヴィングストンもいけそう。

月城さんを含む、この仲間たち4人の歌があり、それぞれソロフレーズがあるのですが、そこのみちるちゃん(彩みちるちゃん)がかっこよかわいくて……!つくづく、男役10年というけれど、娘役さんだって10年だよなあと。興奮して心が震えました。かっこよくて可愛い娘役ちゃん大好きです~!

お話について。主にトリトン様まわりの気になること。

大切な人を失って、忘れられなくてアンドロイドをつくったのが花組公演・アイラブアインシュタイン(2016年)……でしたよね。みなみさん(水美舞斗さん)にオッドアイやらあれやらこれやら性癖ぶち込みすぎ~!とかあやきさん(綺城ひか理さん)のポンコツルドルフかわいいのに、踊りだすとかっこよくなるの逮捕~!とか、そっちの記憶ばかり濃くて、お話がちょっとあやふやですが、確かそんな感じでしたよね……?

RoNは、アンドロイドではなく(みちるちゃんはアンドロイドですが)クローンというところで少し違うようなそうでもないような?とはいえ。

ネプチューンは、トリトンの妻・リュミエール(劇中には名前だけ登場)のクローン。トリトンは亡くなった妻を取り戻したくて、クローンをつくった。けれども記憶は引き継げない。性格も当然違う。

一方で、シャトーの記憶に残る、大切な女性・ベルメールはトリトンとリュミエールの娘。

物語の最後、いろいろな事実が明らかになった時は、(ぇ……ということは……?これは、ネプチューンはどっちとくっつくんだ?3人エンド!?一夫多妻ならぬ、二夫一妻!?)と、すごくドキドキしました。笑 

でも、ネプチューンは、トリトンの妻のクローンですが、記憶も引き継げず、身を置く環境もリュミエールとはまるで違ったわけで、そうなると形成される人格だってまるで違う人です。トリトンもネプチューンのことを、「私の娘」と言います。自分が造ったという意味で「娘」であるし、それにやはり、トリトンが愛し、今も求める「妻」は亡くなった彼女ただ一人だと、ようやく受け入れたのかなと思いました。同じ細胞の存在を創り出しても、たとえ記憶を植え付けることに成功したとしても、それはきっと彼の愛した「彼女」とは違うひとなのだと。……いえ、そもそも、創り出したクローンに「ネプチューン」と違う名を付けた時点で、最初の最初から本当はわかっていたのかもしれませんね。

自分がどうしたいかは、自分で決めろ。自分の心が本物か否か、自分で決めろとシャトーはネプチューンに言いました。そうして、ネプチューンは自分で決めて選び取ることをし始めたから。どうしたって、リュミエールにはならない。
そうそう、上のシャトーとネプチューンの段落でも少しつぶやいていますが、シャトーはネプチューンに「ベルメールに似てる」というけど、すぐに「いや、君は君だ」(台詞うろ覚えです……君自身に興味があるとか言ってましたっけ……?あれ?)と、ネプチューン自身をみようとしてくれるのいいなと思いました。誰かの代わりなんていやよね!

しかしトリトンさん、妻を亡くして絶望するのはいいけど、娘を一人残してくるんじゃないよー!そうせざるを得ない事情があったのかもしれないけど、シャトーからその名前を出された時も、なんだかその時まであまり気にしてもなさそうだったから、ちょっともやっとしました。

でも、妻を亡くす→絶望して禁止されている研究に手を出す→犯罪者として追放→逃亡、の流れで娘を手放さざるを得なかったのでしょうか。すみません、このあたりのちゃんとした事情はうろ覚えです……。ルサンクに台本は載ってるんですかね。上演時間も短くて、お話的に(んんん???)となったりする箇所も(特に上でもグダグダ言ってるトリトンさんまわり)あったりなかったりではありましたが、ビジュアル最高だし、月組子たちの演じるキャラクターたちがみんな生き生きしていて見るの楽しかったし、ハッピーエンドだし、私は好きです。そしてなによりこの後のショーが最高に楽しいので!はい!

フィナーレという名のショーパート。

まずは、ちなつさんのソロダンス。ちなつさんは、本当に、歌もダンスもお芝居もスタイルもすべて、安心安全確実なスターさんですよね!大っ好きです。からのれこうみデュエットダンス。この二場面が、お芝居のフィナーレであり、ショーパートへの導入という感じ。

このデュエットダンスの登場シーンに、通常にはない萌えを感じて、なんだろう?となっていたのですが、二人が並んで一緒に登場するんですよね!だいたいの公演では、トップさんとトップ娘役さんと、登場はバラバラじゃないですか。トップさんが階段板付きのところに、トップ娘役さんがせりあがってくるとか、トップさんが舞台でポジションとったらトップ娘役さんが階段から降りてくるとか。

二人が並んで一緒に歩いて登場する、というのに新鮮さと萌えを感じたんです。好き~!

月娘の強さが好きだ。

月組の舞台を観るたびに言ってるかと思いますが、月娘のこの、主人公感がめちゃめちゃだいっ好きです。月娘の強さが大好きなんですよ!世界救うやつ!最近だと、ドリチェ(2021年 Dream Chaser)のトップ娘役さんが娘役さんを率いる場面が狂おしいほどに大好きでした。さくらちゃん(美園さくらさん)verもうみちゃんverも好き。あと、これまたドリチェの、ちなありさくらのスパニッシュの場面の、後ろで踊る月娘たち!あとあと、FS(2022年 FULL SWING!)の娘役群舞も大好き。ここの男役群舞もめちゃめちゃ大好きで、FSのフィナーレ大好きです……とか言い出すと月組結局全部好きっていう話になりますよね。

海乃美月さんが好き。

そして、うみちゃんが大好きですね……。推しと贔屓という言葉が、たびたび論争になるのを見かける中、私の中では、贔屓はただ一人で、推しは贔屓を含む、好きよりもう少し特別に好きな方々複数人という使い分けに落ち着いたのですが、うみちゃんは推しです。宝塚にハマってすぐに覚えて、もしかしたら、今の現役生の「推し」の中で一番長く推している人かもしれません。

ショーのフィナーレの娘役群舞にいるうみちゃんが好きだったので、トップさんにならずとも、宝塚を続けてくださるなら、この素敵なドレスと素敵なスカートさばきでしなやかに踊るいろんなうみちゃんを長く見られるってことだもんねと、IAFA(2019年 I AM FROM AUSTRIA)の頃に上のつぶやきのような心境になっていたのでした。IAFAでうみちゃんが演じた、珠城りょうさん演じるジョージの母、ちなつさんの妻がすごく好きで、フィナーレもとても素敵だったんです。トップさんの母親という役は、トップ娘役さんにはなかなか来ないでしょうから。こういう姿を長く見られるなら、今のままでもいいのかもしれないと。

でもやっぱり、推しがトップ(娘役)さんになるって、こんな、まっすぐに幸せなことなんだなあと噛みしめています。劇団と解釈が一致するというか。余計なとこで落ち込む必要がなくて、ただひたすらに供給があって幸せなんです~。やー、トップさんのファンっていつもこんなに直球な幸せ味わってるんだ!?うらやま!!と初めて知る感覚です。最初に好きになった人は、元星組トップスターのみちこさんこと北翔海莉さんなのですが、宝塚ハマってすぐの(私はこの人を好きになるのかもしれない……?)などとふわふわしているときに退団発表されて、そういうのを味わう余裕はとてもなかったのです……そもそも宝塚のこともよくわかっていない状態でしたし。

月組が好きです。

そういう月組が好きですね……あとやっぱり、月組の、世界観をしっかり構築していく舞台がとても好きです。

宝塚メドレー最高。

ロミジュリは、2021星組Bバージョンで贔屓がベンヴォーリオを演じたため、深ーく刺さり続けています。そこに、それこそ、これまた「推し」に入るちなつさんがベンヴォーリオパートを歌うし、振付にお芝居のそれが入ってるしで、初見時は情緒が乱されまくりました。ちなつさん、ティボルトとか似合いそう。

歌劇2022年5月号の、たかやくんとれこうみちなトークで、たかやくんが「れこうみにはまわってこなそうな、ここでしか聴けないだろう曲を入れました」と話していたのですが、それはミーマイでしょうか?そういわれると、来なそうかもしれないですが、ああいうふうに少しだけでも見せられると見てみたくなっちゃいますね。

アパショナードが大好きなので、今改めてみれて嬉しかったです。れこさん、ダルレークの頃かなにかで、あさこさん(瀬奈じゅんさん)をみて研究しているとおっしゃっていたので、大劇場でアパショやってくれないかなぁ。大階段であのオープニングとフィナーレみたいです!もちろん、せっかくならオリジナルショーが見たい気持ちもあるので悩ましいですけども!バレンチノのあの場面のれこうみも良さそうなんですもの。あそこの城咲あいさんがとても好きでして……うみちゃんでも見てみたい。

あとル・ポァゾンもよかったです!

ショーの天体パートについて。

ショーの構成は、天体パートと宝塚パートに分かれていました。天体パートでは、銀河鉄道999、宇宙戦艦ヤマト、セーラームーンの主題歌など。宇宙戦艦ヤマトはアニメ自体はみたことないのですが、この主題歌は知っていましたし、セラムンは言わずもがな。かの有名な「ごめんね素直じゃなくて」を月城さんが歌うのもよかったし、男役群舞なのがまたよかったです!男役さんたちが道を作って、そこでれこうみ二人が出会うフォーメーションも良かったな。記憶が既にあやふやですが、そこ「巡り会う〜」の歌詞にかかっていたようなないような。
4月に外部で上演された「銀河鉄道999 THE MUSICAL」を観てきました。ラストがこの曲だったんですよね。令和のこの時代にまさか、2回もこの短期間で生歌で聴く機会が巡ってくるとは思いませんでした。(2回どころか、6月に行われた宙組さんのコンサート「FLY WITH ME」でも歌われて笑いました)(宙組さんは配信ででしたが、毎月聴いてることに!)

脚本演出の谷貴矢先生の言葉。

「アンハッピー脳は死んでしまった」と言ってたのも面白かったです。そして率直で面白かった。
この状況下で何とか公演継続できている月組が、劇団の中の人たちからも「唯一の希望」のように見られていたこと。月組の中の人たちはプレッシャーもあったかもしれませんが、月ファンとしては、嬉しく思い、でも同時に、今回も図らずも同じ状況になってしまいましたから、苦しいような切ないような、何かに縋りたくなってしまうような、何とも言えない気持ちになりましたね。何回経験しても(したくないんですけど……)公演が止まってしまうのはつらくしんどいです。

その他こまごま。

いろんな色に光るブレスレットライト、綺麗でした。何もしなくていいのもありがたかったです。笑

ただツイッターでも少し見かけましたが、手首に普通につけてオペラをのぞいていると隣の人の目を焼くというのは確かにそうだったので、ちゃんと注意喚起しておかないと気が付かないよねと思いました。ちなみに私はオペラをした時に光が舞台を向くように、手首の横側?に向けて装着しました。

上のつぶやきは舞台写真。下のつぶやきは公式のインスタです。

以上です。はー本当に楽しい公演でした!

以下は公演と直接は関係ありませんが、12時開演だったので、ブランチ的なものをイクスピアリでいただきましたよという写真。すんごい久しぶりに食べたクアアイナ。すっごいボリュームでした。お肉おいしい。

月組じゃないですが、綺城さんのアクカと。(アクカ楽しい)

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